
はじめに
Sole Proprietor(個人事業主)としてアメリカでビジネスを始める際、DBA(屋号)の取得は必須ではありません。
でも、私はあえてこの「屋号」をつけました。
今回は、「なぜDBAを取得したのか?」そして「どんなプロセスで屋号を決めたのか?」についてまとめます。
なぜ屋号(DBA)を取ったのか?
DBAとは?
まず、DBAとは“Doing Business As”の略。
つまり「○○という名前でビジネスをしています」という意味で、本名以外の名前で事業活動をする際に必要になります。
Sole Proprietorの場合、自分の名前だけでもビジネスを始めることは可能です。
たとえば、「Taro Yamada Design Studio」といった形であれば、DBAの申請は不要です。
理由1:実名を出したくなかった
理由の一つは、個人名を表に出したくなかったから。
Web業界では個人名で活動するフリーランスが多いですが、個人的に自分自身の名前でブランドを築いていくことに少し抵抗がありました。
また、将来的にチームで展開することも見据えたかった背景もあります。
理由2:ブランドを育てたいから
もう一つの理由は、“名前からブランドを育てたい”という思いです。
最初から一貫した名前を使っておけば、名刺、請求書、SNS、Webサイトなど、あらゆる接点で認知を積み上げていける。
それが将来的な信頼にもつながると考えました。
屋号決定までのプロセス
まずはChatGPTに頼るも…
最初はChatGPTに、「こんな感じの会社名を出して」と英語で依頼してみました。
雰囲気は悪くないけれど、しっくりくる名前が全然見つからない…!
「短くて、意味もポジティブで、発音しやすいもの」
なんて条件を出していくと、どれもいかにも“それっぽい”造語になりすぎて、個人的にはイマイチ。
志(軸)に立ち返る
そこで方向転換。
「なぜこの会社をやるのか?」「自分は何を届けたいのか?」という「志」に立ち返って整理し直すことにしました。
考えすぎずざっくり。
キーワードを洗い出す
まずは、自分にとって譲れないキーワードを数個ピックアップ。
「デザイン」「人とのつながり」など
志・ミッションの言語化
次に、「どんな志で会社をやるのか?」を一文でまとめました。
やりたいことをリスト化 → 英単語化
そこから、「どんなサービスをやりたいのか?」をリストアップし、そこに関連する英単語をピックアップ。
これらをベースに、さまざまな組み合わせを試しました。
めちゃくちゃ当たり前ですが、むやみやたらに名前を先行して決めようとすると、何が答えかわらなくなります。
事前準備として、まずビジネスでやりたいことは何か立ち返ると意外とすぐにいいものに出会いますよ!
名称決定時に気をつけたポイント
英語話者にも発音しやすい
アメリカを拠点にするので、ネイティブが読んでも自然な発音・理解ができるかを意識しました。
ポジティブな意味をもつ
響きや意味が前向きな印象を与えることも重要。
被らないように工夫する
意味や構成が似た名前は世の中に溢れています。
そこで、「文の頭文字をとって短くする」+「造語っぽさを残しすぎない」というバランスを意識しました。
ドメイン取得
できるだけ短く・安く・わかりやすく
ドメインを選ぶときに意識したのは以下の通りです。
- 短いこと(打ちやすく覚えやすい)
- ハイフンなし(口頭で伝えやすい)
- 登録されていない.com
ドメイン取得後、メールも設定
ビジネスではGmailは使いたくなかったので、
取得したドメインに対して、Google Workspaceを契約。
ビジネス用メールを発行しました。
ロゴやブランドデザインの検討は後回し
屋号を決めたあと、以下の項目についても徐々に決めていきました。
- ロゴ(シンボル+テキスト)
- コーポレートカラー
- フォント
- ミッション文
まとめ
屋号を決めるのは、思っていた以上に時間がかかりました。
ですが、自分と向き合いながら「なぜこの名前なのか?」を説明できるものを選べたことは、今後の活動の軸にもなると感じています。
DBA(屋号)は“ただの名前”ではなく、ビジネスのアイデンティティを形にしたもの。
これから活動を広げていく中でも、大切に育てていきたいと思います!
次回予告
次回は、「DBAの取得方法と、ビジネス住所の設定」についてご紹介します!
つまずきやすいポイントがあったので、リアルな体験をベースにお伝えできればと思います。